道具学への招待 vol.52 折り畳みスケール

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「折り畳み式」のスケールをロンドンの蚤の市で手に入れた。折り畳んだ状態では約2.5cm×8.4cm×0.9cmのコンパクトスケールである。木部にLUFKIN No.386の刻印がある。LUFKIN社のプレゼント用品だったのかも知れない。12インチが4等分され、3インチ単位の部分からなっている。
 単位がインチのため使うことは稀だが、何となく気になりいつも傍にある。
 ヨーロッパや我が国の「折り尺」も面白いが、このスケールはひと味違う。
 まず、黄銅の蝶番にそって開き、さらに水平方向に開くヒンジがある。一直線になると、1フィートの長さになる。しかも端部に板厚などをはかる「ノギス」と同じ機能の部分が、これまた真鍮で仕込まれている。よくもまあ、こんな手の込んだ道具を作ったものだと感心させられる。
 私は学生に「これ、面白いだろう。」と見せることにしている。単位の比較論で使用する、一種の教材として活躍している。

(車政弘 2009/07)

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