道具学への招待 vol.99 木賊(砥草)

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 人が自然物を道具として使用する例はたくさんありますが、今回紹介させていただく木賊(とくさ)は丈1m程の常緑多年草で、庭などで時折見かける植物です。茎は筒状で縦に筋が入り、表面が硬くざらついている為に昔から角や骨、漆器や楽器の木地仕上げの研磨等によく使われてきました。
 使い方は簡単で、刈り取った木賊を陰干しでカラカラにしてから一旦水に浸け、少し柔らかく戻して使うのが一般的です。二次曲面にもよく馴染み、縦方向だけに筋が入っているので目詰まりも少なく、木工ろくろや石膏ロクロでは大変重宝する道具のひとつです。また縦割りにして開き平らに延ばした後、好みの当て木に木工用ボンドで接着して使う方法もあります。
 人は自然物からヒントを得て様々な道具をつくってきました。科学全般においても自然の成立ちや特性から学び得たことは数知れません。ここにあらためて自然に感謝!

(友岡秀秋 2013/06)

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