道具学への招待 vol.102 戦後を担ったマシン

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 足踏みミシンです。テーブルの胴の部分にクルリと収まるあのタイプの。民具の調査・収集の過程で寄贈されるモノ達の中に、しばしば姿を現します。当地、愛知には著名な「BROTHER」や「MITSUBISHI」、さらには「TOYOTA」のブランドを冠する製品もあり、名機「SINGER」などと共に数多く目にする機会があります。
 一方、上掲写真の「AKEBONO」を始め、「ASAHI」「TOHO」「SANWA」「SEIKENSHA」「VANILLA」などというブランド名を掲げた製品も出現しますが、これらの出自が解りません。それにしても、「AKEBONO」の外観は、まるで黒漆に施された金の釦(いっかけ)装飾のようで大変きれいな仕上がりです。ミシンにかかわる鋳物の仕事、細かな部品の加工技術、塗装の技、テーブルにみられる木工の素材と納め具合等々、戦後の産業復興の一翼と日本の洋装化を担ったミシン製造の全体像を再確認しておかねばと考えます。誰か…。
 ところで、「BROTHER」の日本ミシン製造が念願をかなえ「SISTER」をつくったようですよ。

〈家庭用足踏みミシン研究のkeyword/シンガーの15種型、国内統一規格のHA-1、椅子〉
写真:豊田市小原郷土館収蔵品
(岡本大三郎 2013/09)

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